パッションフルーツってどんな果物?香り、若返り効果、種ごと食べられるなど…豊かな魅力に迫る!

酸味と甘さが程よく、トロピカルな雰囲気を連想させる強い香りが魅力の果物「パッションフルーツ」。南国からの輸入品だけでなく、日本国内で果実そのものの生産や、香りを生かした加工品を目にする機会も増えてきたと思います。

そんなパッションフルーツですが、味はもちろん、パンチの効いた強い香り、健康果実としての高い栄養価など、魅力がたくさん。あまり馴染みのない果物だからこそ、一度食べたら忘れることができないそんなパッションフルーツの魅力をたくさん紹介したいと思います。

パッションフルーツとは

パッションフルーツは、南アメリカ(ブラジル南部等)の熱帯・亜熱帯地域を原産とするトケイソウ科トケイソウ属の果物です。ぶどうやキウイのようなつる性の植物で、まきひげを巻き付けながら伸長し、他の果樹のように大変な剪定なども必要なく、トマトのような果菜類のように栽培できることから栽培の観点からも注目されています。

名前の由来は「花の形」

パッションフルーツの名前の由来は、宣教師がブラジルでパッションフルーツの花をみて、キリストが捕えられ、 裁きののち十字架に架けられた受難(パッション)を連想したことに由来します。和名では、花が時計の文字盤を思わせることから「トケイ」ソウという名称になっています。

魅力はパンチあるトロピカルな香り

パッションフルーツの最大の魅力は南国を想起させるその香りです。トロピカル情緒いっぱいの香りは、強いパンチを持つため、トロピカルジュースやミックスジュースの香り付けに果汁が用いられています。それだけでなく、その香りは、香りを楽しむタバコなどの原料としても利用されています。

世界の主な産地はどこ?

南アメリカの熱帯・亜熱帯地域を原産とするパッションフルーツの栽培地は、主にブラジル、コロンビア、エクアドルなどの中南米がメインになっています。その中でも、ブラジルが世界一のパッションフルーツ生産国になっています。

日本の産地は何県?

国内で栽培されている熱帯果樹として、パイナップルやマンゴーに次ぐ3位の生産量を誇るパッションフルーツは、近年栽培が増加してきています。日本のパッションフルーツ導入は、明治初期ごろと推察されており、鹿児島県で寒さに強い品種が栽培されていました。

そんなパッションフルーツは、奄美諸島を主とする鹿児島県、沖縄県、小笠原諸島に八王子を主とする東京都などで主に栽培されています。輸入品だけでなく、国産のパッションフルーツを美味しく食べられるようになってきています。

果実はどうやって食べる?

生食の場合、上から7ミリ位の部分を包丁でカットし、果皮を器代わりとしながらスプーンで種子ごと果肉をすくって食べるのが、果汁をこぼさないおすすめの食べ方です。黄色い果肉が食べられる部分で、種ごと食べることに抵抗感があるかもしれませんが、パリパリとした食感と、種子を噛み砕いた時に感じる酸味の味の変化を楽しむのがポイントです。

酸っぱいのが苦手な方は、種子をかまずに飲み込むのもよいが、種子に含まれる豊富な機能成分をはじめ、パッションフルーツを味わい尽くすには、種子をかみ砕いて食べるのがおすすめです。

栄養価がすごい!

β-カロテン

パッションフルーツには、体内でビタミンAに変換するβ-カロテンが豊富に含まれています。果汁100ml当たり1100μgものβ-カロテン量は、柿やみかんの10倍程度の多さを誇り、このβ-カロテンは体内で必要な量だけビタミンAに変換され、残りは体内で抗酸化作用を示すので、皮膚や粘膜を健康に保つ働きや、免疫力を高めるなどの効果が期待できます。

アンチエイジングのポリフェノール

パッションフルーツは、種子にも栄養成分が豊富に含まれており、例えば、ポリフェノールの一種であるピセアタンノールは、パッションフルーツの種子の中に、特に多く含まれていることを森永製菓が発見しました。

このピセアタンノールは、若さと健康を保つ上で重要なサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化する機能とされていて、現在研究が進められています。

参照:https://www.morinaga.co.jp/passienol/ (森永製菓外部リンク)

内山 恵太

内山 恵太

2000年生まれ、北海道出身。広告代理店で制作業務を担当した後、フリーランスのデザイナーとして独立。現在は、デザイナーとして活動する傍ら、神奈川県小田原市の150年以上の歴史を持つ柑橘農園の研修生として農業を学んでいる。果物が大好きで、特に柑橘が好き。おうちにBarのような酒棚をつくるほど、カクテルを作るのがすき。

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