知っておくとカクテルも柑橘も楽しめる!「カクテル用語ピール」と「油胞」と香りのヒミツ

カクテル用語のピールって?

一般的に「ピール」は、野菜や果物の皮という意味や、レモンやオレンジなどの柑橘類の皮を煮て砂糖漬けにしたものを示すことが多いですが、「カクテル用語のピール」はまた少し違った意味合いを持っています。

カクテルづくりで使われる「ピール」とは、仕上げにレモンなどの皮を薄く削ぎ取り、グラスから少し離れたところから搾り香りをつけることをいいます。

ピールの主目的はオイル!

レモンやオレンジなどの柑橘類の皮には多くの「芳香ある油分」が含まれていて、このオイルをかけることが「ピール」の主な目的です。

また、オイルは液体に浮く性質を持っているため、搾って香りをつけるとレモンなどを舐めているような感覚でお酒を飲むことができます。「ピール」には、カクテルにとって風味を引き締める役割があるのです。

柑橘の皮を大解剖すると…

品種によって手触りや厚みもバラバラですが、皮の表面に集まる丸く透き通った粒々を見たことはあるでしょうか。

品種によって手触りや厚みもバラバラですが、外果皮の表面に集まるこの粒々の正体は、「油胞」と呼ばれるもので、その中には香り成分「リモネン」を含んだオイルが蓄えられています。

この皮に含まれる精油成分は、食品や飲料の香料として使われているだけでなく、洗剤やハンドソープなど私たちの身近なものにもたくさん使われています。

カクテルでは、グラスから少し離れたところから搾るようにして使われることが多いです。「リモネン」が含まれたオイルをかけることによる香り付け、さらには液体の表面をオイルで支配して、口にするカクテルをより深みのある豊かなものにする役割を果たしてくれています。

内山 恵太

内山 恵太

2000年生まれ、北海道出身。広告代理店で制作業務を担当した後、フリーランスのデザイナーとして独立。現在は、デザイナーとして活動する傍ら、神奈川県小田原市の150年以上の歴史を持つ柑橘農園の研修生として農業を学んでいる。果物が大好きで、特に柑橘が好き。おうちにBarのような酒棚をつくるほど、カクテルを作るのがすき。

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