未経験だけど農業に興味がある方必見!現役農業研修生の編集長が新規就農するための方法を解説!【小田原市】

「農業に興味があって、将来自分の畑を持ちたい」「農業を仕事にしたい」「でもどうしたらいいかわからない」「全く違う分野だから、イメージがつかない」

始めての挑戦は、わからないことと、心配事だらけ。農地を借りるということは、大変なことではありますが、農業で働くことはとても魅力的で、可能性がたくさんあるものだと思います。この記事では実際に現在、神奈川県小田原市で農業研修を受けている編集長が、新規就農するための方法を紹介します。

※管轄している都道府県・市区町村によって、多少、新規就農するための条件などが変わってきますので、ご注意ください。(本記事は小田原市での新規就農について)

果物が好きな農業研修生の編集長

新規就農についてのお話の前に、ちょっとだけ自己紹介をさせてください。

出身は北の大地・北海道。2000年生まれの23歳。子どもの頃から果物が大好きで、特に柑橘が好き(もちろん海鮮とかラーメンも好き)。大学の入学を機に上京し、大学卒業後に農業がしたいと思い、神奈川県小田原市に移住しました。まだ移住して間もないですが、小田原は住みやすく、海の幸・山の幸が豊かで、ものすごく気に入っています。

農家になろうと思っても、突然農家になれる(=農地の貸し借りができる)というわけではないので、現在は、神奈川県小田原市の150年以上の歴史を持つ柑橘農園「八木下農園」の研修生として柑橘の栽培技術や、販路確保のための営業などを学んでいます。

今回、未経験から農業研修を受けている編集長の僕が、小田原で農業を始めてみたいと考えている方向けに、新規就農のことを中心に紹介したいと思います。ぜひ、最後までご覧ください!

小田原で新規就農する方法

神奈川県小田原市といえば、「かまぼこ」や「梅」のイメージが強いかもしれませんが、相模湾と山に囲まれた温暖な気候は、湘南ゴールドや温州みかんをはじめとした柑橘や、キウイフルーツ、ブルーベリーなど色とりどりの果物の栽培に適しています。

そんな豊かな土地・神奈川県小田原市で農業を始めるには、新規就農者になって土地の貸し借りを行うところから事業がスタートしていきますが、突然新規就農者になろうと思ってなれるわけではなく、条件を満たしたのち、必要な手続きを踏まなければなりません。

農地は農地法により、原則、農業従事者(耕作者)等でないと買えません

そもそも新規就農するとは?ことばの定義

まずは言葉の定義から。新規就農者という言葉はよく聞くと思いますが、実際どのようなことなのでしょうか。小田原市の場合では、農地を借りて初めて新規就農者として認められます。

つまり、新規就農するとは言い換えをすると、「農地を初めて借りる」ということになります。

新規就農するための2つのレール【小田原市の場合】

前述したように、農家になるにも突然なれるというわけではありません。日本では農地法という法律で、農地を農地以外のものにすることを規制するとともに、農業関係者以外には売れなくなっています。

そのため、新規就農する(=農地の貸し借りをする)手続きには、「農業学校に最低1年間修学」もしくは「農家さん(農業法人)のもとで2年間の研修」を経て、農作業に従事した実績【農業研修証明書】を発行してもらわなければなりません。

「農地を初めて借りる」には、農業研修の証明書が必要ということです。誰でも彼でも、農地の貸し借りができてしまうと、 国内生産の基盤であり限られた資源が衰退してしまう原因になりうるためと言われています。

農業研修の証明書は、研修終了後に研修受入農業者に作成を依頼して書いてもらいます。研修者情報(名前と住所)と、2年間の研修内容、農業者の氏名(と印鑑)を書いてもらった紙が証明書になります。

あわせて、就農後5年間の計画と推薦書が必要です!

「農業学校に最低1年間修学」もしくは「農家さん(農業法人)のもとで2年間の研修」が終われば、ようやく新規就農者への申請になります。まずは、農業研修の証明書を発行してもらうことが最初のステップですが、農地の貸し借りには、証明書だけでなく、そのほか就農後5年間の農営計画や方針を記入し、その上農業委員の方を含めた2名の方からの推薦書など書類の提出が必要になります。

【必要な書類】
・農業研修などの証明書
・利用権設定等(=農地の貸し借り)申出書
・各筆明細
・推薦書

未経験のうちに新規就農の全体像を把握するのはなかなかイメージがつきにくいことかと思います。

「どうやって借りる畑を見つけるの?」「農地の法律を知らなきゃいけないの?」といった疑問は、研修期間や学校の就学中に、地元の農業者に情報を聞いたりコミュニケーションをとったりしていく中で、イメージを掴んでいくものだと思います。

僕自身、まだまだわからないことが多いので、研修先の農家さんに相談したり、農家さんでもわからないことは、知り合いの詳しい人に聞いてみてくれたり。情報交換をしながら、日々研修に挑んでいます。

まずは小田原市役所農政課の訪問をオススメ

新規就農してみたいと思ったら、まずは小田原市役所の農政課にメールや電話でお問い合わせしてみて、訪問することをオススメします。

小田原市の場合、小田原市役所の農政課と農業委員会という2箇所が農業を担当していて、農政課が新規就農のことや、お困りごとの窓口になっています。農業委員会は農地の管理のこと等を担当しているイメージで、新規就農の相談においては分野が異なります。

僕自身、小田原に移住する前まではデザインのお仕事をしていて、農業に関してはわからないことが多かったので、農政課の方にアポを取り、わからないことや、今後どう進めていけばいいかを相談しました。

また、研修生の僕でよければ、お問い合わせページから連絡していただければ、できる限りお手伝いしたいなと考えているのでお気軽にお問い合わせください。もっと詳しい研修中のお金のことや、大変なことも含めてお話したり、都合が合えば農作業体験を一日したりできたらいいですね!

僕は、この人から学びたいという農家さんに出会えたこともあり、研修制度を受けることにしました。研修期間は2年間で週4日(1日6.5時間ほど)。農作業をしながら現場を見て、毎日育つ柑橘の木の変化を観察し、園主の方から講義を受けています。

研修制度を受けたので、アカデミーの修学については詳しくありません。農業アカデミーについては、農業アカデミーHPの「学校生活についてのQ&A」によくある質問があるので、参考にしてみてください。

内山 恵太

内山 恵太

2000年生まれ、北海道出身。広告代理店で制作業務を担当した後、フリーランスのデザイナーとして独立。現在は、デザイナーとして活動する傍ら、神奈川県小田原市の150年以上の歴史を持つ柑橘農園の研修生として農業を学んでいる。果物が大好きで、特に柑橘が好き。おうちにBarのような酒棚をつくるほど、カクテルを作るのがすき。